いつも子どもの横に外国人がいた。これが当校外国語活動の特長である。平成11年度よリ、各種教育において、国際理解教育を開始し、外国人との交流を始めた。以来、子どもたちと外国人との交流は現在まで続いている。
その後、平成13年度からは、総合的な学習の時間の中に国際理解教育と英会話の二つを位置付け、指導計画を作成し、技能研修会を校内研修計画に位置付けた。
平成15年度からは、国際理解教育と英会話を一つにまとめ、外国の人に親しみ進んで挨拶や会話をすることを目指し、空き教室などに国際理解コーナーを設置して、外国人との交流を更に深めていった。ブルガリア、イタリア、ガーナ、フィリピン、エクアドル、ラオスなどの留学生が来校した。
平成16年度からは、英会話にしぼり、英会話を使ったコミュニケーション能力を育てることを目標にし、留学生との交流活動の在り方を研究した。子どもたちは、学んだ英語を生かし、大勢の留学生とふれあうハロウィンパーティーや国際討論会などのイベントを楽しんだ。
平成17年度から20年度までは、英会話学習と名前を変えて、平成16年度以来の取組の見直しと充実を目指した。19年度からは各学年年間2回の留学生とのイベントが定着し、イベントを見据えながら、英会話学習でコミュニケーションカを育てるようになった。
平成21年度は、総合的な学習の時間から切り離して、外国語学習と名前を変え、コミュニケーション能力の素地を育成することを指導の重点とした。1~4年生は、ゆとりの時間を活用し年間20時間、5・6年生は35時間の活動を行った。
また、この年は、文科省の「外国語活動の研究指定」を受けており、留学生を招き年2回の授業公開を行った。
そして、23年度は、市内在住外国語講師と国際大学留学生などの協力を得て、活動を展開している。市内在住外国語講師は、コーディネーター的な役割を受け持ち、留学生の斡旋を担当したり、活動内容についての助言を与えたりしている。
年間時数は、1・2年生はゆとりの時間を活用し15時間、3・4年生は総合的な学習の時間に国際理解教育として15時間の活動を行っている。5・6年生は外国語活動として35時間を当てている。そのうち、どの学年も4時間分を、身につけた英語のカを生かして楽しくゲームをしたり、外国の文化や習慣を感じ取ったりするイベント活動に当てている。
1学期、4年生では、国籍の違う6名の留学生を招き、相手の国や文化について質問しながら、日本の昔遊びを紹介するイベント活動を行った。子どもたちは、小グループに分かれ、6名と順番に楽しみながら交流し、聞き取ったことをカードにまとめていった。
外国語活動の推進にあたり、当校では特に、外部スタッフを重視してきた。コーディネーターを兼ねる外国語講師には、10年間継続してかかわってもらっている。コーディネーターを通し、国際大学や通訳ボランティアとのつながりも深まり、改善を加えながら一貫した活動が可能となっている。現在は、完全実施となった新学習指導要領とのかかわりの中でのよりよい外国語活動の位置付けを探っている。 |