1 はじめに
最初に校歌の一節を御紹介します。
信濃大川別るるほとり
千里一望花の海
桃は豊かに梨すこやかに
めざす希望もかくこそ実れ |
7音を基調とした格調高い校歌が、地域の特徴をよく表しています。
信濃川と中之口川の堤防に囲まれた輪中の里の中に大島小学校があります。春は辺り一面に桃、梨、そして菜の花も咲き乱れ、ピンク、白、黄色の花々で彩られます。
校舎は平成3年に新築された比較的新しいものです。平成20年に創立100周年事業を行い、地域の卒業生を中心とした実行委員会の活躍で、遊具、築山等、教育施設の充実を図りました。また、記念式典に来賓としておいでいただいた市長さんに働きかけたこともあってか、22年度には懸案のグラウンドの整備も行われ、あんきょ排水、芝生のフィールドという立派なものになりました。
2 地域との連携
周年行事もさることながら、日々の教育活動でも地域との連携は盛んに行われています。児童の祖父母の世代はほとんどが農家でした。果樹栽培が盛んなのも特徴です。学校では3年生や4年生が地域学習の際に桃や梨、ブドウ作りの工夫や苦労をうかがう機会をつくっています。学習後の作文には後継者になろうと書く児童も出ています。
3 当校の課題
小規模校の例にもれず1学年1クラス、保育園から中学校までほとんとメンバーが替わらないという現状があります。そのため、人間関係の固定化や、不適切な言葉づかい、きちんと言わなくても分かってしまうこと、また、親しさゆえに時折人を傷つけるような言動なども見られます。
そこで、当校のグランドデザインでは、知・徳・体の3本柱の基盤として人間関係作りの項目を設定し、好ましい人間関係を構築する指導を継続しています。年5回実施するソーシャルスキルトレーニングもその1つで、感じのよい話し方、上手な断り方など段階的に基本的な指導を繰り返しています。
4 小中一貫教育と幼・保・小連携
三条市は、平成25年の全面実施をめざして、小中一貫教育に取り組んでいます。大島中学校区は1中学校、2小学校計3校で取り組んでいます。大島小、須頃小とも全校児童100人未満の小規模校ですが、との学年もマイクロバス1回で運べる少人数を生かして小回りのきく活動を展開している。
21年度からそれまての3学期に1度しかなかった体験入学を、学期1回に拡充し、英語や数学の体験授業、部活動体験、いじめ根絶集会への参加等多彩な活動をしている。
また、22年度からは幼・保・小連携の取組も始まった。幸い、当校から児童館(保育園)へは歩いて1分の近さにあり、交流には最適な条件です。学校のいろいろな行事に児童館の年長児が参加したり、1年生は先輩として児童館を訪問したりしています
職員同士も連絡を密にして、あいさつや食育に関する、兄弟関係の児童の情報を交換するなと、積極的に取り組んでいます。 |