当校は、日本最古のヒスイ文化発祥の地である糸魚川市の東部、県唯一の活火山「焼山」の麓に位置し、豊かな自然の中にあります。糸魚川世界ジオパークの焼山ジオサイトの中で、教育活動を展開できる環境にあります。
今年度の児童数は全校で9名、複式3学級です。ここ数年は児童数が少ない状況でしたが、極小規模校であっても児童一人一人を十分に伸ばす教育活動を展開しています。特に、地域とともに子どもを育てる教育活動に力を注いでいます。地域の人材活用を7年前から積極的に進めてきました。教育活動支援組織「上小応援団」が結成されて、現在に至っています。登録者は23名おり、主に地域学習への協力や支援をいただいています。
ここでは、地域の象徴である焼山を生かした5・6年生の総合的な学習の時間について紹介します。「火山災害を知ろう」「焼山の防災を知ろう、考えよう」をテーマに学習を進めました。外部講師の理学博士早津賢二先生に解説していただいたり、昭和49年の噴火による災害を地元に残る資料で説明してもらったりしました。
さらに、これまでの火山災害から防災のための施設や対策等について、地域に出かけて調査しました。現地学習として、気象庁の火山観測所と火打山川第一砂防ダムへ出向きました。いずれの活動も、上小応援団の方々あってこその活動でした。多くの教育活動が、地域の皆様の支えがあって成り立っています。正に、地域とともに子どもを育てる学校です。
当校は、本年度をもって閉校となります。今後、焼山ジオサイトをどのように生かしていくかが課題となりました。 |