急激な教育環境の変化や子どもたちの成人後の社会や職業の在り方に大きな変化の可能性が考えられる中、教育も大きな転換期を迎えている。これから求められる資質・能力の観点から考えると、従来にも増して「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」が重要となってくる。それらを含め、関連事項が次期学習指導要領にどう反映されるのか気になるところである。しかし、どのような状況にあろうとも校長は状況等に正対し、10年先・20年先の未来社会を見据えてマネジメント力を発揮し、学校経営に当たらなくてはならない。とかく私は、目の前の状況打破を考えてしまいがちになり、対処療法的な手法に陥ってしまう傾向にある。その一時は改善等が見られるが、繰り返しの状況となって出現することも往々にしてある。そんなとき、私を戒めてくれる中国の諺がある。
『ある人に魚を一匹与えれば、
その人は一日食える。
魚の取り方を教えれば、
その人は一生を通じて食える。』
この言葉を何度となく口に出してみると、学校の役割、学校教育に求められていること等を再確認させられる。教育の営みは一時たりとも留まることはできない。自分の有り様一つによって、職員と共に教育の方向や在り方等の主体的な議論が生まれ、そして学校経営・学校運営の着実な歩みとして結び付いていくことを実感している。
新潟県小学校長会は、常に子どもの視点に立ち、自校の状況等に即した戦略を立て、実践を積み重ねている力強い集団である。着実な取組を推進し、大きな変化を生み出していくという気概と誇りをもち、日々取り組んでいきたいものである。 |