当校は、県内最北に位置し、校区は広範で、半数近くの児童がバス通学であることから、帰宅後や休日に子どもが複数で遊ぶ姿はあまり見られない。
子どもたちの体位は、県平均を超えており、肥満も県平均並みである。体力面では、昨年の体力テストで、96項目中(種目別学年男女別) 74項目で県平 均を上回っているが、学年によって落ち込みのある種目も見られる。また、スポーツ少年団等の所属の有無により、2極化も生じており、子どもたちの体力向上と運動の日常化を図る意味でも学校の果たす役割は極めて大きい。
1 キッズファミリー活動で体力づくり
当校では、人間関係能力を高めるために、縦割り班(キッズファミリー)の活動を重視しており、その活動は多岐にわたっている。体力づくりでは、運動会のダンス、マラソン練習、長縄練習を縦割り班で行っている。
これらの活動では、高学年の指導性が発揮され、協力し合って運動に取り組む姿が見られる。学年差があるため、適正な運動量と言えない場合もあるが、「みんながいたから頑張ることができた」と言える貴重な場となっている。
2 運動プログラムの導入と環境づくり
体力テストの結果をもとに、体育授業のはじめに、柔軟体操やストレッチ、鬼遊びなど、5分程度の運動を取り入れている。また、投力の向上のために、ロープに渡したバトンを投げ上げる装置や二重跳び練習用のジャンピングボードを設置し、自主的に運動に挑戦できるような環境作りをしている。これらの継続的な取組が体力向上につながってきている。
3 学家連携による生活習慣の改善
よい生活習慣は心の安定、集中力、健康の増進等に欠かせない。毎学期、生活習慣の見直しと定着のため「すこやか週間」を実施している。保護者の理解と協力のもと、着実な成果が見られ、健康意識が高まり、行動化につながってきている。今年度からはメディアコントロールも組み入れて中学校区で取り組んでおり、一層の充実を期待している。
昨年度は地区水泳大会、陸上大会での活躍が際立った。体力向上の取組の成果と考えるのは早計だが、運動が食欲と眠りを保障し、それによる心身の安定が、学力と体力の向上につながる。この正のスパイラルが継続するように今後も指導と環境の充実を図っていきたい。 |