1 はじめに
当校は、今年度末をもって閉校になり、周辺4校が統合して新たに「南小学校」が開校する。
そこで、今年度は塩殿の良さを南小学校に伝えていくことを最大のテーマとし、様々な学習活動の中で、自分自身や学校・地域の良さを探究した。そして、地域の一員としての使命を自覚し、誇りをもって新たな学校に進む子どもたちを育てたいと考えた。
2 環境教育活動(5・6年生)
5・6年生は、地域を流れる悪沢(あくざわ)川を調査対象として総合学習に取り組んだ。
悪沢川は、昭和20年代までは、洗濯等地域にとって不可欠な川であった。しかし、電化製品の普及とともに、必要性が低くなり、近寄りがたい存在となった。
《川で遊ぶ》
調査は6月中旬から行った。様々な魚や昆虫を発見し、周辺には多くの生き物が生息していることが分かった。
また、上流は、自然のままの場所が多く、岩と岩の間を勢いよく水が流れていた。この中を滑りながら、「天然のウォータースライダーだ」「自然が作ったテーマパークだね」と遊びの視点から、悪沢川の良さを捉えた。
《川を調べる》
水生昆虫を使って、水質について調査した。川底の石をブラッシングし、大量のカゲロウやカワゲラ・カワニナなどを採集した。調査の結果、ほぼ「水質階級Ⅰ(きれいな水)」であることが分かった。
子どもたちは、この活動から、これからもこの水質を守っていかなければならないという気持ちを強くもった。また、地域の人々へ保護の必要性を訴えたいと感じた。
《地域へ発信する》
文化祭では、「伝えよう!悪沢川の美しい自然」をテーマに調査してきたことを劇化し、川遊びの楽しさ、水の美しさをアピールした。また、地域の人々に、悪沢川の良さ・大切さを気付かせ、地域の宝として、これからもみんなで守り続けていこうと訴えた。
3 おわりに
半年間の活動を通して、子どもたちは、塩殿の良さを実感し、それを守っていくための自らの使命や役割についても考えることができた。
今後も、塩殿地域の一員としての誇りをもたせ、南小学校第一期生としての自覚・使命感を高めていきたい。 |