1 前提
小規模校である当校の課題は、「自らコミュニケーションする子ども」を育てることである。当校のあらゆる教育活動は全てこの課題解決に向かう。また、当校は県小教研の外国語活動の研究指定を受けている。もちろん、指定された外国語活動の研究も当校の課題解決に向かうものであって、その例外ではない。
2 当校の課題から見た、外国語活動で目指す子ども
言葉にせずとも以心伝心で互いの思いが伝わる小規模校であるが故に、次のような子どもを育てる必要がある。
3 外国語活動で目指す子どもを、どのように育てるか
現在、外国語活動の新教材として文科省から「Hi,friends!」(以下「Hf])が出されている。それを活用しない手はない。ただし、目指す子どもを育てるために「ちょっと工夫」を加える。
4 「ちょっと工夫」とは何を指すか
「ちょっと工夫」とは、粗く言うと「Hf 指導計画の自校化」である。できた指導計画は当校用であるが故に、他校では使えない。しかし、自校化するための「観点」は、他校でも使える。指定研究では、その「観点」を提案する。
5 Hf指導計画自校化の三つの「観点」
次の「観点」を基に、Hf の指導計画を自校化していく。
観点1 Hf の指導内容を自校化した事象で構成する
観点2 既知と未知を含んだ課題を提示する
観点3 効果的な伝える対象を選定する |
6 「ボウリング型」から「バドミントン型」の授業へ
観点1~3に基づいた6年生のLesson 4「Turn righit.~ALTの先生に湊校区を案内しよう~」では、「ラーメン屋って英語でなんて言うんだろう」「ALTの先生にちゃんと伝わるかな」等、何とかして自分の思いを伝えようとする子どもの姿が見られ、次時でも主体的にALTと関わることができた。ともすれば習った言い方を使って相手に伝える一方通行的な「ボウリング型」の授業から双方向的な「バドミントン型」の授業への転換の可能性が見えてきたが、残念ながら紙面が尽きた…。
来年度の研究発表会で、是非その成果をお聞き願いたい。 |