1 はじめに
当校は全校児童数125名、通常学級6、特別支援学級1(2名在籍)という小規模校であるが、通常学級に在籍する児童の中で、発達障害等の特別な支援を必要とする児童が7名いる。したがって、通常学級で学力を確実に身に付けさせるかが大きな課題である。その課題解決のために全職員が共通理解の下で、組織的な取組を行っていく必要がある。
2 特別な支援を必要とする児童の存在・状態の確認
特別支援教育コーディネーターや生活指導主任を中心に児童理解の会、校内委員会で全校的な支援体制を行うために、障害のある児童の実態把握や支援方策の検討を行う。それを職員で共通理解し、それぞれの役割に応じて見守り、指導・支援していく。コーディネーターは保護者の理解を得ることができるように慎重に説明していく。
3 校内研修を通した教師の授業力の向上
当校では、算数を中心にして校内研修を推進しているが、一人一人の子どもが課題をしっかり捉え、解決への見通しをもって考えることできるように、ユニバーサルデザイン授業の観点を取り入れた課題提示、発問、指示などを大切にしている。また、個に応じた支援(ヒントカード等)を工夫している。ユニバーサルデザイン授業については、特別支援学校の教師を講師にお願いして研修を進めている。
4 チャレンジタイムによる個別指導の充実
通常学級の授業では、特別な支援を必要とする児童には担任と教育補助員が連携して支援に当たる。担任と教育補助員は情報交換を確実に行い、個に応じた支援を行っている。また、今年度から月曜日の6時間目をチャレンジタイムとして個別指導を実施している。3年生以上は、級外職員も加わり、算数のWeb配信診断問題で定着率の低い問題を中心に指導、支援に努めている。その結果、算数ではどの学年も正答率が県平均を上回るようになってきている。
更に月2回、清掃をなくし、算数を中心として学習相談日を設定し、児童が分からない内容や問題を職員の誰にでも聞くことができるような機会と場を設けている。
5 おわりに
特別支援教育は、子どもたち一人一人の力を高め、学習上の困難を改善、克服するため適切な指導、支援を行うことが求められる。そのために教師の指導力を高め、全校体制での取組を校長としてリーダーシップを発揮して推進していく所存である。 |