1 概況
当校は新潟県の南部,福島県・群馬県・長野県の三県に接する南魚沼市の東側霊峰八海山の麓に位置し,創立142年目を迎えた地域の伝統校である。児童数は238名で特別支援学級2学級を含め11学級である。
地域は魚沼コシヒカリはもとより,「八海山」(酒)をはじめとした銘酒の酒蔵やスキー場も数多く,3本の鉄道と2本の幹線道路が縦断し,四季を通じての観光でも人気がある。
2 体力面における課題
数年来の当校児童の体力面での課題は次の四点である。
①全身持久力(シャトルラン) ※( )内は体力テスト項目名
②スピード(50メートル走)
③巧緻性(ボール投げ)
④運動面における二極化傾向
①~③に関しては数値的な結果だけを見るのでなく,日々の生活習慣や運動への接し方等の長期的,継続的な視点が特に重要だと考える。そこで,体育主任を中心に学校が取り組んでいることについて以下に紹介する。
3 運動に親しむための取組
①体育授業における取組
生涯にわたり運動に親しむ児童を育てるために,授業における運動量の確保と学習形態を工夫し,児童が自ら考え,試し,振り返る過程を充実させることを目指している。
②運動環境,運動習慣の取組
日常的,継続的に運動に親しむ環境づくりとして,自然環境の中での「跳ぶ,登る,降りる,つかまる」等の運動を保障するために,鎖の付いた石山や隣接するビオトープの整備と安全確保に努めている。その結果,休み時間には嬉々として虫を追いかけたり,堀を飛び越える姿がある。
③個人ファイルの活用
体育主任の発案で,児童が自分自身の「からだ」に関心を持って継続的に運動に親しむことができるように,全校統一のファイルを全児童分準備している。今後は,各種の記録やめあて等を記入し授業で活用していく予定である。
4 今後の課題
体育や運動が楽しいと感じる児童は多い。しかし,自分の心身への関心はあまり高いとは言えない。児童だけでなく,保護者や地域全体が生涯にわたって運動に親しむような環境づくりをさらに連携して進めていきたい。 |