1 はじめに
当中学校区は、1小学校1中学校の利点を生かして、社会性の育成を核にした小中一貫教育を進めている。また、社会性育成のためのアプローチの視点として、学級づくり、授業改善、ふたば(縦割り)班活動、中学校との連携の4点を掲げ実践を行っている。
2 学級づくりにおける小中連携の取組
当校高学年の全学級と中学校の全学級において「Q―Uテスト」による学級診断を年2回実施している。この検査結果を受け各学級について、小中の職員が合同で改善策の提案や検討を行う研修会を行っている。生徒をよく知っている小学校職員からの提案や中学校生活を見据えた中学校職員からの助言など、互いに参考になる部分が多い。その後それぞれの学級で実践を行い、2回目の「Q―Uテスト」で効果を検証し、次の合同研修会で更なる一手を考え合っている。単なる情報交換ではなく、小中の全職員が当事者意識をもって具体的な実践の内容や方法を共に考え合うことは、とても有効であると実感している。
3 生活目標達成に向けた全校体制での取組
学校における生活目標に向けた取組は、全職員・全児童で取り組む学校生活における最も基盤となる取組であり、児童の社会性の育成にとっても極めて重要な取組であると考えている。また、その取組が誰にでも見えるようにすることで、互いに認め合ったり、互いの意欲につなげたりしたいと考え実践を進めている。
(1) 学年ごとのPRタイム
その月の生活目標について、各学年の児童が全校朝会で目標のPRや自分たちの取組を輪番で発表する。
(2) 児童会の取組
生活目標達成のために児童会の各委員会が、キャンペーンの展開や作文の募集などできることを企画し実践する。
(3) 見えるプレゼン
児童の活動や成果を、職員や児童だけではなく誰でも分かるように、場所を決めプレゼンを行っている。
4 おわりに
学級づくりと生活目標への取組について述べたが、授業改善や縦割り班活動、中学校との連携活動等についても、「多様な人たちとのかかわり」をキーワードにこれからも児童の社会性を育んでいきたい。 |