1 はじめに
本県では,平成15年度から小・中・高等学校の全ての子どもを対象に体力テストを実施している。全国的に見ても全員を対象としたいち早い取組で注目されていた。スタート時は全国平均値より低かったが,取組4年目にして全国平均を上回り,現在では平成15年度の全国平均より2ポイント以上上回っている。
この体力向上の要因は,早くから体力テストを実施して実態に着目するようにしたことと,一学校一取組運動に代表される各学校の焦点をしぼった取組にあると考える。しかし,山積する学校課題の前に,体力向上を中心的に取り組む学校はほとんど見られないし,体育の授業研究も少なくなった。
当校では,低学年担任の研修会参加を勧め指導力向上を図ったり,持久走大会を実施したりして体力向上を図っているが,ここでは地域との連携による体力向上の取組を探りたい。
2 取組 |
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地域スポーツクラブ主催の放課後運動教室
総合型地域スポーツクラブが放課後に学校で行う体つくり運動教室と連携し,低学年を中心に参加者を募った。 |
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季節や地域性を生かす
体育学習に地域特性を生かしたスキー学習を取り入れている。下学年はクロカン,上学年は学校から1キロという好条件のスキー場でアルペンを実施している。指導者には保護者や地域の方など多くのボランティアが参加する。 |
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スポーツ少年団等社会教育との連携
小学校の部活動が社会体育へ移行して久しいが,運動に親しみ体力向上の場として,学校ができることは応援したいと考えている。勧誘のチラシは依頼があれば学校で配布している。また,スポーツ少年団の表彰も放送室でビデオ撮影し,給食時に放送する。バレーボールや野球,サッカー,陸上など社会体育の裾野は広がっている。社会教育関係のハイキングや登山,スポーツごみ拾いなど多様な体験活動も積極的に発信する。
また,自分自身も地域の一員として,スポーツ指導等に関わることも大切である。
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