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提言
子どもの安全・安心を守る防災教育・安全教育
十日町中魚・津南小学校

1 職員の危険予知能力・判断力を高める避難訓練
 「避難訓練は学校行事で、唯一失敗してはいけない行事である」と職員会議で伝えている。避難失敗でよいのか、という考えである。本当に起きた場合、職員はこれでよいのか、子どもたちの命を守れるのか、計画そのものを見直すなど職員が真剣に考える避難訓練となるよう努めている。
 六月の第一回避難訓練・火災想定は、子どもも職員も真剣な表情であり、職員の姿勢が子どもたちに伝わることを実感した。二回目(十月予定)は、不審者侵入の想定で、警察の指導を受けながら大幅な避難計画の見直しを行った。

2 地域と合同で開催する山潟防災デーの取組
 新潟県防災教育プログラムでは、「自然の持つ“恵み”と“災い”という二つの側面を理解し、地域に愛着を持ち…」という「姿勢の防災教育」が示されている。
 当校では、豊かな自然環境や歴史・文化を背景とした「苗場山麓ジオパーク」構想に関わるジオ学習を推進している。河岸段丘をはじめとする町の地形や土地の成り立ち、縄文時代から人が暮らしていたことなど、フィールドワークを通して学んでいる。今年度の四年生は活動範囲を広げ、隣接する栄村の中条川崩壊地形や震災復興記念館を訪れている。津南町にも被害を及ぼした長野県北部地震による災害や復興に触れながらジオパークの魅力を学び続けている。
 このような防災教育と関連する地域資源は多数あり、職員への「姿勢の防災教育」を意識化させていく必要がある。

3 外部と連携した防災教育の推奨
 九月二十八日に当校五年生を対象に、津南中等教育学校の第五学年生徒が防災教育の出前授業を実施した。避難訓練の意義や東北大震災の様子、身の守り方など多岐に渡る内容を児童は興味深く学ぶことができた。出前授業には新潟気象台も関わっていたことにより、十一月に六年生対象に出前授業を実施していただく機会も生まれた。
 防災に関する授業は、授業者の知見や工夫によって効果が異なってくる。地域や外部の専門的な方々から学ぶチャンスを逃さないよう学年・学級への支援も大切だと考える。

4 感染症や野生動物など、緊急対応の体制づくり
 今年度四月赴任早々、当地で新型ウイルス感染症の拡大が見られ、行事予定を大幅に見直した。運動会も九月に延期し半日・分散型で実施した。六月には校区内で熊の目撃情報が数週間続き、徒歩通学児童の家庭に約一か月間送迎を要請した。家庭との連携体制の構築も含め、安全・安心な学校づくりを第一として、学校経営に努めている。

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