1 地域とのかかわり
平成12 年、学校に隣接する雑木林の痛みが激しく荒れていたことから、地域の方に働き掛け発足した「おやじの会」が、「よしいっ子の森」として、毎年手入れをしてくれている。子どもたちは、四季折々の季節に「よしいっ子の森」に入り、どんぐりを拾ったり、しいたけ栽培をしたりしている。また、おやじの会は、「同窓会」と一緒に学校の支援組織として、PTA奉仕作業や空き瓶回収等に積極的に参加し、クリスマスコンサートや新年会を実施するなどして学校を支援してくれている。
2 『佐渡の守り人』としての活動
ナラ枯れが進み、荒れていく佐渡の山々。当校では、地域の方の呼び掛けにより、『佐渡の守り人』として4年前から「よしいっ子の森」でどんぐりを拾い、育てて地域の山に返す活動を行っている。全校児童が育てたどんぐりの苗を6年生が毎年、「上横山自然公園(どんぐりの森)」に地域の人たちと一緒に植樹している。支援してくださっている地域の方々は、「上横山自然公園を作る会」を発足させ、植樹に向けて、毎月、草刈等を行い、公園を整備してくれている。昨年は、この取組を「佐渡地方植樹祭」として市長様をはじめ、佐渡中の学校と一緒に行うことができた。
3 児童の姿から
この活動後に児童は次のような感想を書いていた。
「どんぐりを育て、植樹する中で、地域の山が荒れ、ナラがれでかれている木がたくさんあることに気が付いた。広い山を元にもどすのは大変だけれど、私たちが植えたどんぐりの苗がすくすく育ち、山が緑でいっぱいになってほしい。そして、自分の子どもや孫の世代にも豊かな自然を残していきたい。」
『佐渡の守り人』としての活動を通して、児童が自分のどんぐりの植樹生まれ育った地域を知り、故郷を見つめ、愛する子どもに育ってきていることが分かる。
4 終わりに
『佐渡の守り人』としての活動は、学校を支援してくださっている同窓会、おやじの会、学習支援員の方々との関わりがあってこそ継続できる活動である。これからも、そうした地域とのつながりを大切にし、児童の豊かな心の育成を図っていきたい。 |