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提言
親子の心が響き合う道徳教育の実践を
新潟・木戸小学校

1 親子参加型の授業
 今では閉校になってしまったが、津南町立三箇小学校在職中に職員と共に親子参加型の道徳授業を企画・実施した。授業参観の一日を全校一斉の道徳授業を公開しようと手探りで行った実践であった。結果として親子の心の交流が感じられる道徳授業となり、三箇小での麗しい思い出の一つとして、今も私の脳裏に刻まれている。
 「命の重さ」を親子一緒に考える授業はできないか、職員研修で考えてもらった。夏季休業中にこの主題に即した教材がないか探してもらった。結果として全ての学年部が開発教材で授業を行うこととなった。低学年は「赤ちゃんの頃、心配した出来事」、中学年は「出生時の親の思い」、高学年は「人間一人の命の値段」が学年部主題となった。担任はこの主題について保護者から事前にアンケート形式で回答してもらい、それを手持ち資料に整え授業に臨んだ。
 当日は、このテーマに即して保護者から先に語ってもらった。子どもは自分にかかわる話のため、親の発する一つ一つの言葉に耳を傾け聴いていた。「へその緒が首に巻き付いたまま生まれてきた」とその場で母親から聞かされた男の子の驚いた表情と教室に大きな笑いが巻き起ったことは忘れ難いシーンとなった。

2 自分の思いを伝える場面設定から
 親の話を聞き、思ったことを子どもに記述してもらい、それを紹介し合う活動も設定した。以下はその一部である。

  • (生まれた時)大変だった人もいれば楽だった人もいたんだなあと思いました。ぼくは生まれた時にへその緒が首に巻きついて生まれてきたのが分かりました。保護者からも次のような授業後の感想が得られた。
  • 「のびた君の生まれた日」を参考に考え、子どもたちにとっても親にとってもよい授業だったと思います。
  • 命の大切さを感じてくれたと思います。

3 親子が向き合う場面を学校で
 親も子どもと一緒に道徳の授業に参加するという形態は小規模校だから実現できたという見方もあるだろう。しかし、親子の会話が貧弱なものになったり、親の苦労を子どもへ伝えたりする場面が見いだしにくくなったりしている昨今。学校という場で「命の大切さや尊さ」について親子ともに考え、それを交流し合うこと。このような実践は「心の教育」に少なからず寄与できるのではないかと考えている。現任校でも、親子参加型の授業企画を職員とともに試みていきたい。

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