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提言
p4cで学びの主体者意識を醸成する環境教育
佐渡・赤泊小学校

はじめに
 佐渡市は令和四年度「SDGs未来都市」に選定されています。それを受け、各校には、環境教育の視点でも持続可能社会を主体的に創る力の育成が求められています。
 ところで、当校ではp4c(探究の対話)を中核に据え「子どもがつくる学び、子どもがつくる学校」をめざし学校運営を行っています。p4cとは、子どもたちが円座になり、対話をとおしてみんなで考える話し合いの手法です。特に、子どもが疑問(問い)を出して話し合う点に特色があり、これにより主体的・対話的で深い学びにつなげることができると考えています。本稿では環境教育にp4cを取り入れた実践を報告し、提言としたいと思います。

1 p4cで農業問題についての考えを深める
 「農薬を使うか、無農薬にするか、減農薬にするか。化学肥料か、有機肥料か。みんなが農業をするとしたらどうする?」。五、六年生自ら設定したこの問いについて社会科で話し合いました。「僕は無農薬。農薬は環境に悪いでしょう」「無農薬だときっと大変だよ。私なら減農薬にするかな」「有機肥料と化学肥料をうまく組み合わせたらいいんじゃないかな」などさまざまな意見が出されました。豊かな環境保全に取り組む佐渡に住んではいますが、中には机上の空論の域を出ない意見も。担任から佐渡島内で実際に無農薬農法に取り組む方の様子が紹介されると、子どもたちのp4cもさらに深まりを見せました。
 このp4cをきっかけにして、発展的に安全・安心な農業についての問題だけでなく、経済問題、高齢化問題など、さらにはスマート農業など将来の農業についても子どもたちは意欲的に学ぶことになりました。

2 p4cで人との出会いを深める
 感染症予防のため、修学旅行先を島内に変更し、佐渡住民にもあまりなじみのない場所をめぐり佐渡の環境についての理解を深めました。例えば、佐渡の野草茶づくりに取り組む方に会いに行った際には、実際に野草茶のブレンド体験をし、佐渡の自然の豊かさを感じることができました。
 しかし、真のねらいは佐渡を盛り上げようと奮闘している方々と出会うことでした。修学旅行後には、それら実際に活躍されている方々と一緒にp4cをしたいと考えています。p4cにより子どもの課題意識に合わせ、その方の思想や生き方をより深く理解できるでしょう。子どもの問いから始めるp4cは、自分たちが学びをつくるという、学びの主体者意識の醸成を図れると考えています。

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