桂小学校区では,環境保全たりほ会(たりほ会と略す)の皆様が,地域の環境調査を継続的に続けている。継続的な調査により,環境の変化を地域として受け止め,自分事として考え,様々な取組を進めている。当校では,4年生が総合的な学習に環境教育を位置付け,3年前からたりほ会の皆様と一緒に「生き物調査」と「桂の自然を語る会」を行い,地域の環境について考えを深めている。
今年度は,6月3日,21日と2回にわたり,生き物調査を実施した。場所は,学校周辺の水田や小川。たりほ会の皆様と市農林課の方と一緒に出掛けてみると,思った以上にたくさんの生き物がいることに子どもたちは驚き,生き物が網に掛かるたびに歓声を上げた。カエルやカワニナ,ゲンゴロウ,ザリガニ,シジミ等,見つけた生き物を目の前に,たりほ会や農林課の方から話を聞いた子どもたちは,「きれいな水でなければすめない生き物がいたことで,環境がきれいであることが分かりました。」と考えをもつことができた。
10月21日,たりほ会の方と語り合う「桂の自然を語る会」を実施した。春の生き物調査以降,自分たちで生き物調査をしたり,図書館やインターネットで調べたりして,まとめた自分の考えをたりほ会の方に伝え,評価をお聞きした。たりほ会の方は,子どもたちのまとめた考えについて,よく調べ分かりやすくまとめたと賞賛され,これからも身近な環境について関心をもち続けてほしいと話された。
環境教育は,身近な自然とかかわることから始まる。教師は,自然とのかかわりを仕組み,子どもたちの問題意識を芽生えさせ,追求を支援していくことを大切にしたい。だからこそ,当校では,4年生で地域の方に学ぶ環境教育を大切にしている。4年生での学びが,子どもと自然のかかわりを深くし,環境を考える子どもたちを育てている。「桂の自然を語る会」を経験した子どもたちは,身近な自然のよさに自信を深め,これからも大切な環境を守っていこうという気持ちを総合シートにつづっていた。 |