一 一個人として、一校長として考えること
「外国語の指導は担任が行うべきである。」
私は、二十年前に、初めて英語活動の指導を行った時に、この言葉の意味を実感した。それ以来この考え方を大切にして実践研究や教員への指導を行ってきた。
と同時に、一校長として、教職員の働き方改革は喫緊の課題ととらえている。英語専科教員は、中・高学年担任の負担軽減につながると考えた。当校には、昨年度から専科教員が配置された。今年度も、外国語活動、外国語を担当している。ただし、四・五年各一クラスは、各担任の希望もあり、担任に指導をしてもらっている。また、中・高学年担任にお願いしたことがある。今年度から外国語や外国語活動で、大事になってきたパフォーマンス評価。この時
は、担任も一緒に評価するようにお願いした。(年間五時間程度)
二 学級担任、英語専科教員、各々よさを活かして
~指導と評価の一体化を意識しての実践~
市小研外国語部では、指導と評価の一体化を求め、研修を行っている。当校もこの方針を受け指導している。
N教諭は、担任のよさを活かして指導に当たってる。五年「Check Your Steps①」のパフォーマンス評価で、「C」になりそうな児童に対して個別指導を行った。グループでの練習の時や休み時間等の隙間時間も有効に活用して、一緒に発話し、声のトーンに留意するように指導した。「C」になりそうだった児童が、ALTに自己紹介を行うことができ、「B」や「A」評価となった。
専科教員のK教諭は、小学校籍であり、モスクワ日本人学校に勤務した経験を活かし指導に当たっている。
K教諭は、六年「Let?s go to Italy」で、実物や画像も用いて英語でロシアの紹介を行った。児童は興味を示し、単元の学習に取り組んだ。「おすすめの国や地域と、その理由をたずね合おう」という課題で、社会科の地図帳などをもとに調べていた。紹介の前に言うことを整理し、一緒に発話するなど個別指導を行ったことで、「C」になりそうだった児童が自信をもって活動に取り組んだ。
三 おわりに
担任と専科教員、各々のよさを活かした指導ができるように、校長が声掛けや配慮を行うことが重要である。
パフォーマンス評価で「C」を出さないように、意図的に個別指導を行うような方針を今後も大事にしたい。 |