「児童のコミュニケーション能力の素地を養う」ことをねらいとした外国語活動によって、教員にも変化が現れてきた。互いに学び合う姿が見え始めたのである。当校の外国語活動の予想外の効果を紹介したい。
1 楽しんだ指導計画作成と教材作り、模擬授業
高学年担任になったら誰もが外国語活動の授業をしなけれならない。当校では低・中学年も特別活動の中でALTを招いての英語活動を行う。「英語ノート」を基にした指導計画を3年前に作成したが、今年度はHi,friends !」に代わり、改訂作業となった。指導計画の基本型が電子データ化されていたので低・中学年用の指導計画も同時に作成できた。時間を節約できたため、ホームページからダウンロードして、楽しみながら教材を作り、模擬授業で楽しく使い方を確認した。
2 授業改善への目覚め
小学校は学級担任がほとんど全教科の授業を受けもつため教室が閉鎖的になり、なかなか授業改善が進まない。しかし、外国語活動では、ALTや外国語指導助手とのTT指導のため、授業前の打ち合わせや授業後の振り返りをする。それが授業を格段に充実させる。自信を得た教員は更に他者の意見に耳を傾け、自発的に授業改善に取り組む。
3 子ども主体の授業の気付き
子どもたちは「今日の勉強は何?」と、よく聞いてくる。「三角形と四角形の勉強です」と答えても満足しない。子どもは活動を楽しみにしているからである。
外国語活動は、子ども主体の活動で構成されている。「あいさつ→チャンツ→アクティビティー→振り返り」などのパターンにより見通しをもって学習できる魅力もある。
4 別人になって楽しく授業
授業者はセカンドネームを決め、もう一人の自分になりきって授業を楽しむ。子どもたちの表現力を高めようと思ったら、自分も恥ずかしさを捨てることが必要である。そして、子どもができたことは、「good !」と大げさに褒める。
5 中学校区の新しい絆
村上市では、外国語活動の指導充実のために、ALTと外国語指導助手を雇用している。中学校区の全小学校を担当することで、学習レベルを揃えて中学校英語へ移行させることができる。また、外国語指導助手を仲立ちに、小学校間の外国語活動の情報交換も一層円滑になった。
今後も、これらの効果を学校経営に生かしていきたい。 |