穏やかな農村地帯にある当校においても, これからは, 豊かなコミュニケーション能力を外国語教育で重点的に育成することは, 重要な課題の1 つである。そこで, 現在, 五泉市教育委員会のALTとの協働による外国語活動の充実に取り組んでいる。
1 ALTとの綿密な打ち合わせを活かした授業づくり
今年度,五泉市教育委員会所属のALTの年間来校回数は27回,年間総時間数は105時間である。A L T の来校時には, 毎回高学年の外国語活動の授業を各学級1 時間実施し, 残りの時間は,学級担任のみで行っている。
担任とA L T との打ち合わせは, 来校時には, 空き時間・休み時間・放課後等に行っている。直接会えない時は, 電話・メール等も使い, 授業内容を確認する時間を必ず確保している。特に高学年では, 授業のねらいを両者が理解し, A L T の個性や特性が生かされ, 児童の学習意欲がより高まるようなT・T授業になるよう努めている。
ALTの個性や特性を生かし,授業における児童とALTとの関わりを充実させることで,児童に外国語でコミュニケーションすることへの興味・関心と満足感を高めるようにしている。
2 ALTの個性・特性を生かした特別活動への参画
演劇に興味・関心をもつAL Tの個性を生かし,児童会行事のクリスマス集会, ハロウィン集会に参加してもらった。高学年の担当児童・担当教員と一緒に休み時間や放課後に打ち合わせをし, 演出をした。その練習はA L T との授業時間を活用した。また, 秋の文化祭・学習発表会では,6年生がALTの指導のもと,英語劇を発表した。学年児童全員参加で,ALTとシナリオについて話し合い,練習は外国語活動の授業時間を活用して実施した。
これらの取組により, 外国語への親近感が生まれた。また, 学習したことを多数の児童や保護者の前で, 外国語で表現・発表する場を設定することで, 発表力が高まった。A L T や児童相互の話し合いを綿密に行うことは, コミュニケーション能力の育成にもつながった。
3 おわりに
児童会行事や学校行事への参画は,ALT本人の意欲がなければなかなか進まないが,その意味では,当校は恵まれていた。とはいえ,市教育委員会への働き掛け,学校行事参画へ向けた各方面への配慮等,校長としての対応や取組が必要となった。今後は,この取組が継続できる体制づくりを進めていきたい。 |