1 合理的配慮
これまでも実施してきた「個別の支援」について、妥当であったかどうかの吟味と新たな配慮事項の有無の検討を行うことであると考えている。
2 児童や保護者のニーズヘの配慮
当校では、文部科学省の委託指定を受けて、「インクルーシブ教育システム構築モデル事業」に取り組んでいる。
「障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的人権を享有し、または行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整」が必要であることを踏まえて、全校の教職員が児童や保護者の教育的ニーズに最大限配慮するようにしている。
一人一人に応じて支援し尽くすことは、難しいことも多いが、身辺自立を促す支援や自校の通常学級での活動に参加できるようになるための支援など、児童の実態に応じた支援を行うよう努めている。
3 取組の実際
- 文部科学省から3ヵ年の指定を受けている。
- 市教委の指導を受けて、計画の立案、実施、報告を行っている。
- 三条市立月岡小学校との共同取組であることから、同校との連携を深めている。
- 指導補助員の加配を受けている。
- 大学の教育・福祉工学の専門家から指導をいただき、言語表出を補う機器の活用などの取組を行っている。
- 正しい状況認知ができるようにするために、ICT機器(タブレット端末)を活用したビジョントレーニング等に取り組んでいる。
- 特別支援学級と通常学級の担任が日常的に情報交換を実施し、可能な限り通常学級で活動できるようにしている。必要に応じて、指導補助員が支援している。
- 市教育委員会担当指導主事から、直接的な指導も含めて、きめこまやかに指導を受けている。
4 校長の意識の変化
3ヵ年の指定研究を振り返り、校長として自分自身の意識が変わったように思える。
これまでは、「通常学級で可能な支援」「特別支援学級で可能な支援」「特別支援学校で可能な支援」をそれぞれ切り分けて捉えていたことは否めない。
今更ながらの感はあるが、自分の考え方が変わった。
「自校や自学級ではできない理由」を探す前に「どうしたらできるようになるか」を考えるようになった。 |