特別な支援を必要とする子どもが居心地よく自信をもって過ごせる学校、どの子どもも安心して過ごせる学校を目指し、学校経営方針に特別支援教育の充実を掲げた。児童数81名の本校は特別支援学級の設置はないが、特別な支援を必要とする子どもや気になる子どもが各学級に在籍している。全ての子どもに寄り添う特別支援教育の推進を目指し、全学級での取組、全学級への支援に努めている。
1 ユニバーサルデザインに基づく授業づくり
特別支援教育について職員の理解に差があるため、外部講師による研修を実施している。今年度は、どの子どもにも分かりやすいユニバーサルデザインの授業推進を図るため、実践家による研修会を行った。校内研修とも関連させ、板書や発問、掲示等、全校で一斉に取り組むことと、学級の実態に応じて取り組むことを明確にし授業に臨んでいる。
2 全校SSEによる人間関係づくり
特別な支援を必要とする子どもの多くは、コミュニケーションがうまくとれない傾向にある。本人のソーシャルスキルの向上とともに周囲の子どもの関わり方も重要である。また、スキルの向上はどの子どもの人間関係にとっても大切なことから全校SSEを始めた。特別支援教育部と生活指導部が中心になり年間5回、全校一斉にソーシャルスキルの学習を行うことで全校体制での指導の強化を図っている。学習後は保護者に協力を依頼し定着に努めている。
3 枝内委員会の活性化
特別支援教育の推進に校内委員会が果たす役割は大きい。委員会の中核となる特別支援教育コーディネーターの力量の向上のため、各種研修会への参加や打ち合わせの確保等に努めている。また、毎月の委員会を、年間計画に基づき事前に内容等を検討して運営している。話し合いを焦点化し、取り組むべきことを明確にすることで、支援の方策等の充実と共有化を図っている。
4 保護者と地域への啓発
特別支援教育の推進には、保護者や地域の理解が不可欠である。特別支援教育は全ての子ども一人一人のよさを伸ばす要となる教育であることについて、保護者会やたよりの他、特別支援教育をテーマにした中学校区での講演会の実施等で理解を図っている。
特別な支援を必要とする子どもへの支援は、全ての子どもの支援も充実させる。通常学級における積極的な支援は一人一人の子どもを大切にすることに他ならない。誰もが居場所のある学校づくりを目指し今後も推進に尽力したい。 |