1 はじめに
関屋分水と信濃川の分岐点にあり、全校543名、通常学級19、特別支援学級1の中規模校である。通常学級には、休み時間の鬼ごっこの最中に突然怒り出したり、授業中に奇声を上げたりする子など特別な支援を要する子が数人いる。問題行動を起こすには、必ず理由がある。対応をスタンダード化することで、動きやすくなると考え、学校運営に取り入れ、実践を進めている。
2 問題が起こったときの校内委員会のスタンダード
- 担任からの本人の特性に合わせた対応
- 学年主任・特別支援教育コーディネーターとの相談
- 特別支援委員会(情報連携)
- 緊急対応と保護者報告・面談
- 行動観察と行動記録
- 特別支援委員会(人的配慮) ←全体
- 対応の実践と保護者連携
- 発達通級とスキル指導
- 保護者面談と措置協議
- 措置と特別支援学級への移行
【担任ができる特性に合わせた対応】
口本人ができる好きなことを見つける
口教室内で安定できる場所と活動をみつける
口教室外で気持ちのリセットをできる場所と活動をみつける
口安心安全のため、人的配置を検討・実施する |
3 校内での特別な支援の三段階
【1次支援のスタンダード】
←
通常学級で
(1)理解しやすい授業スタイルの確立
(具体的には、「課題」「まとめ」の提示による板書計画。学
習の約束の徹底)
(2)特別な支援の対応(個々の対応スタンダード)
【2次支援のスタンダード】
←
中間地点で
(1)子どもを見極めるためのアセスメント
(2)個別支援の実施と保護者との連携
【3次支援のスタンダード】
←
特別支援学級で
(1)特別支援学級の利用と移行措置
(2)交流教育を含めた個別の指導計画の再構築
4 中学校区の取組
小針中学校区では、昨年度から、中学校区連携体制を、校長部・教頭部・教務部・生徒指導部・研究部で行っている。今年度は、新たに特別支援教育部をスタートさせ、特別支援学級の年間活動計画を共有し、義務教育9年間を念頭に置いた教育を進めようと運営している。
5 おわりに
新潟市小学校長会特別支援教育部と新潟市特別支援教育サポートセンターと連携し、特別支援教育を中核においた学校運営に取り組んだ。問題行動対応のスタンダードを決めることで、学校でできる限界を明確にし、保護者との連携を密にする。現段階では、取組の多くが進行形である。 |