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提言
知るためには「対話」ユニバーサルな支援は「笑顔」
新潟・早通小学校

1 はじめに
 特別支援教育について講演を頼まれることがある。合理的配慮についての依頼が多い。合理的配慮とは(Reasonableaccommodation)のこと。Reasonableなので、今行われている支援についてきちんと児童について理解して、その理解に基づいてより妥当な支援を行っていると説明でき、その内容に同意が得られることだと私は考えている。つまり、合理的配慮を行うためには児童の特性や家庭環境を理解してそれに応じた支援を行うことが重要となる。

2 「対話」 児童を理解するために
 児童に特別支援が必要であると感じた時には、その児童がなぜそのように振舞っているのかということを多面的に捉える必要がある。児童の行動・能力・高次な脳機能(言語・注意・認知・記憶・遂行等)といった、なるべく多くの情報を集めて評価・見立てを行う必要がある。検査は効率的だが、実施にこぎつけないこともある。そこで、評価や見立てを行う際に大切なことは児童との「対話」である。に
 ケース会議でのこと。問題となる行動についての説明があり、その行動に至った背景や当該児が行動に至った心情の教師側からの見立てはあるが、「本人は何と言っていましたか?」という問いには回答できないケースが多い。当該児の認知の歪みや行動を制御できなかった理由等、児童を知るための情報を多く得るためには、当該児との対話が必要である。言語の機能は、コミュニケーション・思考・体のコントロール。問題となる行動をコントロールする際には、児童の使っている「言葉」をそのまま使うことは改善をより効率的に導くものである。

 

3 「笑顔」 ユニバーサルな支援として
 児童理解について欠かせないのが家庭環境を知ること。近年マルトリートメント(いわゆる不適切な家庭環境)下で育った児童の脳への影響が明らかになってきている。支援としては行動修正を行うよりも「育てる」視点で支援を行う必要がある。これは「対話」の中からでないと分からないことが多い。
 マルトリートメント下で養育された児童にとって、かかわる大人は全部敵に見える。毎日児童を笑顔で迎えることで笑顔をあまり見ない児童にとってはそれがお手本にもなる。いろいろな背景の児童がいるが、どんな児童であっても「笑顔」で毎日多くの支援者が迎えてくれる学校こそ、安心して自分の力を発揮できる場となるであろう。

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