十日町市の西部、松之山地区には、保育園1園、小学校3枚、中学校1校、高等学校分校1校があります。当地区では、市町村合併前の松之山町時代からこうした学校・園をはじめ、行政、社会教育機関等が連携して、「まつのやますこやか子育て委員会」(通称「まつのやま子育てネット」)を組織し、地域ぐるみの子育て活動を続けています。その活動の概要について報告します。
1 基本理念
~子どもが内面から豊かに成熟するために~
「子どもの健やかな育ちと育て」を目指し、ライフサイクルの観点から質的に優れた教育的観察と教育的見立てと教育的関わりのできる地元関係者のネットワークを構築する。
同時に、それを機能させる。平行して、その過程が関係者のメンタルヘルス向上に資することを目指します。
2 予算措置
十日町市松之山支所市民課及び生涯学習課を中心として、十日町市教育振興会及び松之山青少年育成会の予算の一部を運用します。
3 組織及び活動
当ネットは、地区公民館長が委員長、中学校と支所市民課を事務局にして、各小中学校長・高校分校教頭と各PTA会長、保育園長と保護者会長、公民館副館長、支所市民課長、地域青少年育成会長からなる運営委員会を中心に活動内容を企画します。そして、年2回、関係する団体とその職員が一堂に会して全体会を開催し、年度の活動計画と活動報告の確認を行います。
主な活動は、①関係機関職員向け研修部門(子育てグループワーク・高校サポート研修会・メンタルヘルス研修会)、②子育て支援部門(子育て講演会・子育て談話室・ことばの教室)、③健康教育部門(保育園児から中学生までの体力づくり教室・親子調理教室・歯肉炎予防教室・食育講座)、④基金事業部門(保育園の国際交流体験)など、多岐にわたります。また小学校に特化した活動として、3小学校合同の集合学習や通学合宿を行っています。
十日町市は、平成26年度に小中一貫教育の完全実施を目指しており、当地区ではこうした活動を通して、保・小・中・高の連携を図り、地域全体で子どもを育てていく気風を醸しています。その中で校長の役割は、活動の原動力となる教職員自身が地域の中に入って積極的に活動することを促し、自校・他校にかかわらず地域の子ども全体を慈しむ体制づくりをすることととらえ、活動しています。 |