ふるさとを愛する子を育てたい。豊かな自然環境を生かした教育を推進したい。そんな思いを形にしたい。
当校は、スギやブナが茂り、水芭蕉が自生、絶滅危惧種の昆虫が生息する新潟県見附杉沢の森を学区に控えている。これまで、学校地域支援本部や教育コーディネーターにより地域教材の発掘や地域人材の活用が図られ、生活科や総合的な学習の時間などの授業の充実を図ってきた。
今年度は、コミュニティ・スクール1年目。地域と共に新しい学校づくりが始まった。
また、学校敷地内にふるさとセンターが建設され、様々な事業の計画により地域が動き出した。「みんなで支え合いたい、自然を守り次世代に継承したい、地域の伝統を生かし交流したい」というまちづくりの基本理念は、学校の願いと重なっている。
今、新しい学校づくりに向けて学校と地域がどう結び付いていけばよいのか、地域や学校がそれぞれの課題をどう解決していくかが問われている。
1 豊かな自然環境を生かす
これまでの地域とのつながりを継承し、発展させていくことが大切である。現在勤務する教師が、これまでの地域教材や人材の財産を活用するかどうかにかかっている。
そこで、年度始めに指導計画の見直しを行い、地域の自然と人材活用についての情報交換を行った。そして、新たに人材マップを作成した。学校運営協議会では学校運営方針の説明を行い、地域に出掛ける学習への支援を求めた。その結果、昨年度より豊かな自然環境を生かした学習が更に充実してきている。教師の活用力も向上した。
2 共に企画・活動する連携へ
学校と地域が共に元気になるように、連携の仕方を変えていきたい。これまでも、里山に暮らす人の知恵を学ぶ学習の講師、臨海教室やスキー教室の補助、夏休みわくわく体験教室の実施など、多くの協力をいただいている。しかし、協力にとどまっている。
そこで、様々な活動を企画段階から地域と共に行うように働き掛けている。学校運営協議会の協議と地域コミュニティの協議をつなげ、課題解決のための方策を共に探る。例えば、児童や地域の健康課題を解決するために、地域食材を活用した食育を推進していく。
自然保護、人とのつながりを作るために、森を活用したイベントを実施するなどだ。今後も、ふるさとを愛する子が育つことを願い、地域との新たな連携を深めていきたい。そして、学校と地域が共に活力を高めていければと思う。 |