国道を越え、直江津駅の中央通路を抜け、駅前商店街を通り、あるいは路線バスに乗って、子どもたちが目指すは、学校のシンボルである時計台。しかし、学校が、広い校区の端に位置していることもあり、危険度が高い中での登下校である。安全・安心対策は欠かせず、交通安全ボランティアをはじめ、保護者・地域住民の協力を得て、眼差しに見守られ、通学している。当然、地域の、学校への愛着、思い入れは強く、「地域ぐるみ」の土台はここにある。
1 目的の共有「南っ子教育ハンドブック」発刊
学校・家庭・地域が一体となって子どもの教育にあたる気運を高め、相互の理解と連携を図るため、子育てお役立ち書「ハンドブック」の作成・発刊を行った。作成の趣旨・方針を明確に打ち出し、賛同を得ること、知恵と力を結集するプロジェクトを立ち上げることは、校長の役割である。後援会・PTA・地域コーディネーター・学校をメンバーとして組み込み、青少年健全育成協議会の取組とした。
連携を標榜するにとどまらず、多くの人を巻き込み、共通の目標・信念のもと、具体的な活動によぼうり行動連携を図ることに意義がある。できあがったハンドブックの評判は上々、反響も大きく、「同じ方向性をもって子どもたちを育てていく大切さを感じた」と、意識啓発、気運の醸成に大きく寄与している。ハンドブックは、地域との連携の入り口、出口は「子どもの輝く未来」である。
2 地域の力は使うが得策
職員に示している言葉である。
クラブボランティア・図書館ボランティア等、地域から学校への支援ボランティアも、子どもに手を出しすぎずと、質の高まりが見える。地域探検・地域学習はもちろん、商店街や幼稚園への弟子入り体験、町内会肝いりのザリガニ釣りなど、学校から地域へ出ての活動に、職員の活用力が見える。
人やものとの出会い、つながりが、子どもの活動を豊かにし、また、地域に活力をもたらすと言えよう。
3 参加から参画へ
参画とは、理念を共有し、企画段階から携わること。
地域と共に歩む学校づくりを推進するための参画体制をつくっていきたい。準備段階として、ボランティア交流会、駅前あいさつ通りプロジェクトの開催を予定している。
保護者・地域は、「切嵯琢磨し伸びる子に」「学力向上・人間性向上を」「生まれ育った地を大切に」と、願いをもっている。学校に子どもに寄せる願いを基盤に、「地域ぐるみ」の推進に努め、子どもを地域を更に元気にしていきたい。 |