1 はじめに
素早い初期対応、組織的な取組、外部との連携…。生徒指導というといざ問題が発生した時の対応に目が行きがちであるが、本筋は生徒指導上の問題を生まない魅力的な学校づくりにあると考える。当校は統合により本年度開校した。まずは、子どもたちが毎日生き生きと通える魅力的な学校づくりに取り組もうと決意した。
2 開校を機に、チャレンジ
開校を楽しむ精神で、以下の点に取り組んだ。
(1) 職員の関係性の向上から質の向上へチャレンジ
開校初年度、学校行事から生活のきまりまで新たに生み出すものが多々あった。これらをつくるには創造性あふれる教職員が欠かせない。職員間の横のつながりが太くなるほど安心感は増す。安心感が増せば建設的な意見交換が可能になり、質の高い教育活動が生まれる。まずは車座での会議形式を取り、ハッシュタグ自己紹介を繰り返す中で、自由な発想、言い合える雰囲気を醸成した。
(2) わくわくする学校行事にチャレンジ
その上で、学校行事アイデア会議を企画した。2校のどのやり方に合わせるかという発想から、いかに子どもがわくわくと楽し めるものにするかという発想へ転換した。その結果、兄弟学年の絆を深め自己表現する「ゆきんこコンサート」、スカイケーブルに乗り、広がった校区を眺めつつ縦割り班の絆を深める「空中遠足」、自分の得意を紹介し合う事で自他の良さを認め合う「キラリかがやくマイスタイル集会」等魅力的な行事が企画された。
(3) 自分らしく学ぶ・妙高イエナプラン教育にチャレンジ
学校生活の大半が授業時間である。授業の中での自己有用感の獲得が生徒指導の側面からも有効なことは言われて久しい。一斉授業から脱却し、自分で自分の学習をデザインする自由進度型学習は、多くの可能性を秘めており、当校でも校内研究の中核に据えている。「自分で学び方を決められるから集中できる」「自分に合ったペースだから楽しい」など、子どもたちの振り返りからも、学びの充実が学校生活の充実につながっていることが実感できる。
3 おわりに
生徒指導の基本は、子どもたちにとって魅力的な楽しい学校づくり。誰もが自分らしく、
みんな笑顔で…、そんな学校を目指し、教職員一同、地域・保護者と、そして子どもたちと、
開校を楽しみながら日々歩んでいきたい。
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