1 はじめに
当校は全校児童263名,13学級の学校である。当校の課題の一つが人間関係づくりの能力を養うことである。不登校児童や登校渋りの子もおり,コミュニケーション不足からくる些細ないさかいから,トラブルに発展するケースも見られる。そこで,授業や縦割り班活動,保幼,小・中学校,地域と連携した取組を中心に,子どもたちが認め合い,支え合い,高め合う人間関係の構築に努めている。
2 他者のよさに触れ,互いに磨き合う力の育成
まず,校内研究では「学び合う」場を重視した授業展開の工夫に焦点を当て,自分の考えと比べながら友だちの考えを聞いたり,根拠を明らかにして自分の考えを分かりやすく説明したりする力を育てることに重点を置いた授業改善に努めている。
また,学校行事や児童会行事ではリーダーを育てる活動に力を入れている。一人一役,事前の話し合いや事後の振り返りを大切にし,自分の仕事に責任をもち協力することで,一人一人のよさを認め合い,自己有用感や所属感を実感させる。また,児童会の集会活動の関わりでもねらいを明確にした取組を行っている。
3 中学校区や地域と連携した取組
中学校区では,保幼を含め,12年間を通して学力向上と人間関係づくりに重点的に取り組んでいる。特に,あいさつ運動では,小・中学校の交流だけでなく,地域ぐるみで活発
な取組を展開している。
育成会では「地域の子は地域で育てる」を合い言葉に,子どもたちが安全に安心して生活するための環境づくりを行っている。瀬波地区ならではの様々な趣向を凝らした活動を通して,地域との関わりや親子のふれあいを密にし,社会性の育成を図っている。
また,登校時や下校時を見守る祖父母世代のS-CATの皆さんが毎日,子どもたちの交通安全活動と見守りを行いながら声を掛け,日常的に子どもたちと学校を守ってくださっている。ありがたいことに,何かあると,すぐに学校に連絡が入るので,初期対応,即時対応ができる環境にある。
4 終わりに
今後も全職員と課題を共有し,豊かな人間関係の育成を目指すとともに,保護者や地域,中学校区と連携することで,活力ある瀬波小学校を創り上げていく。 |