昨年度末、職員での学校評価ででた学力についての課題は二つ。
一つは、学力の二極化であり、もう一つは、それに対応するための「人と時間」の不足である。
この課題を解決していくため、内と外、二つの切り囗を考えた。
一つは、当然であるが、学校内に視点を向けた全教育活動を視野に入れた工夫や改善である。授業の改善や週時程の見直し、行事等の精選や軽重も必要である。
もう一つは、次に述べる外に視点を向けて、保護者や地域の力を活用して、学力の向上を目指すことである。
1 放課後学習塾の設置
当校の学区には、退職した元教員が多く住んでいる。これまで地区や学校の行事で世話になった人も多い。その方々の力を理解に時間のかかる子の学力向上に活用させてもらいたいと考えたのである。
これまで、月曜日は5限終了後に全学年、30分の補充学習の時間をとっている。その後、職員は会議や研修の時間となり、児童は全員下校となっていた。そこに、地域の退職教員9名に依頼し、補充学習の時間はTTとして、他の児童が下校した後は、主に、前述の子に対して「放課後学習塾」として、個別・少人数の指導をしてもらうことにした。全くのボランティアである。改善しながらよりよいシステムにしていきたいと考えている。「放課後学習塾」の時間は職員の会議・研修の時間となっているため、学習塾には職員はついていない。
2 家庭学習情報交換会の設置
職員では家庭学習については、定期的に話し合いを行い、それなりに共通の理解をもって指導に当たっている。
ただ、家庭学習の習慣形成には保護者の協力は不可欠である。それなのに、保護者と家庭学習について話し合う機会はそれほど多くなかった。そこで、7月の参観日の後、学年の枠を取り払い、少人数のグループに分かれ、家庭学習について情報交換したり話し合ったりする会を設定した。家庭学習に対する保護者の意識改革は少しずつ変わってきているように思う。異学年保護者の懇談もよかった。
緒に就いたばかりだが、「地域とともに歩む特色ある学校づくり」を学力向上の面からも追い求めていきたい。 |