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提言
クラウドベースの授業へ改革を
新潟・大野小学校

はじめに
  GIGAスクール構想は第2期への整備が進み、一人一台の学習者用端末と高速ネットワークおよびクラウド環境を基盤とする授業づくりへの変革が益々求められている。
  社会の急速な変化や子どもが多様化する中、令和の日本型学校教育(答申)では、「子どもが主語」の授業改革の必要性が語られ、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を通した「自立した学習者」の育成が求められている。

文部科学省リーディングDX指定校としての取組
  当校は、令和6年度文部科学省「リーディングDXスクール事業」の指定を受け、GIGAスクール構想で整備された端末の標準仕様に含まれている汎用的なソフトウェアとクラウド環境を十全に活用し、児童生徒の情報活用能力の育成を図りつつ、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実や校務DXを行い、全国に好事例を紹介する取組を行っている。
  ここまでの取組の中で、令和の日本型学校教育を推進する上で必要なこととして、次のことが明らかとなった。
  ・「自立した学習者」を育成するには、子ども自身が選択・判断・自己決定する場面を意図的に設定する必要がある。
  ・授業において、子どもに自己決定を促す要素には、次のようなものが考えられる。①学習課題、②学ぶ相手(一人、ペア、グループ)、③情報収集の対象(教科書、サイト、人など)、④整理分析のツール(思考ツール等)、⑤時間配分、表現方法(アプリケーション等)
  ・クラウド上で友達の考えを参照し、その情報を生かして学ぶことはGIGA時代の新しい有効な学び方である。
  ・「教科の見方・考え方」を子ども自身にもたせることが、学習者主体の学習において特に重要となる。
  ・良質な「学習の手引き」をクラウド上に用意し、それを活用して自ら学びを進める授業設計が大切である。
  ・タイピング等の情報活用能力は、学習の基盤となる資質能力として日常的に育成することが大切である。

おわりに
  授業変革には多くの試行錯誤を伴う。簡単に成果に結びつくものではない。だからこそ校長のリーダーシップの下、組織的に授業改革に向かうことが必要である。目先の狭義の学力だけでなく、より本質的な資質・能力を高めるために、校長自ら覚悟をもって授業改革に取り組みたい。

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