1 当校で取り組む、中学校区でも取り組む
「確かな学力」の育成は、当校でも喫緊の課題である。しかし、近年当校も含めた中学校区全体の教育課題を、各学校が連携し解決していくことの大切さを痛感している。目標を一にして、各学校が独自の方策を立て、よい方策を互いに取り入れたりさらに改善し合ったりして、教師の意識改革を行い、学校力を向上させることを願うからである。
2 区小中学校連絡会での取組、並びに、当校の授業改善
当校は上越市頸城区に位置し、中学校区は三小学校からなる。「確かな学力」の育成に向けた中学校区の取組と当校の実践を紹介したい。
(1)区小中学校連絡会の設置と各部会運営の明確化
本年度は、区小中学校が児童生徒の学力向上に向けた連携を、一層強化し取り組んでいる。それは、児童生徒の学力と生活実態を分析した結果、全学校とも共通の問題を抱えていることが明らかになったからである。まずは、人と関わる力や聞く力が不足していることであり、次は、家庭でのテレビとゲーム時間が長いことであった。そこで、課題解決に向けた部会を設置し、目標と運営方法、並びに、責任者の明確化を図った。さらに、授業改善、学習環境の改善を目指した。養護教諭部会では、「生活コントロールチャレンジ週間」を全学校で実施し、児童生徒と保護者への啓発を強化したことで成果をあげている。研究主任部会では、全学校での授業研究会を一覧にして、他校への授業参観と協議会への参加を呼びかけてきた。
(2)自分の考えをもち、表現する児童を目指す授業改善
①伝え合い、学び合う学習の推進
学習に話合いや発表など伝え合う場を設定し、人と関わりながら自分の考えを表現し、聞き合う力
を育てている。
②振り返りの活動の推進
授業の終末に振り返りを書く活動を設定し、基礎・基本の定着を図り、考えを整理して書く力を付
けている。
③学力調査とWeb配信システムを学習に生かす取組
全国学力・学習状況調査と学習指導改善調査を全職員で分析し、その結果を自学年の改善策に取り
入れてきた。また、Web配信システムを活用し、過去・補充・発展問題に取り組みながら習熟を図
っている。
今後、中学校区教員が一堂に会する研修会がある。その際に、自らの取組の成果を紹介し合いたい。その結果、中学校区全体の「確かな学力」の育成につながると考える。 |