1 はじめに
湯沢学園は、湯沢町の5小学校を統合し、中学校、保育園(現認定こども園)と共に同一施設で学ぶ保小中一貫教育校である。小中学校は4年前、こども園は2年前に4保育園を統合し、町内唯一の文教施設となった。おもてなしの町湯沢の未来を拓く子どもたちを育てる湯沢学園では、「オール湯沢」の教育の実現を目指し、湯沢ならではの教育活動の創造と充実に努めている。
2 おもてなしの町湯沢の未来を拓く子どもの育成
湯沢町は、旧三国街道沿いに発展してきた宿場町である。現在は、温泉、自然、スキーなど豊富な観光資源を生かした観光立町・おもてなしの町である。そこで、教育目標を「人を想い、我を磨く」、目指す子ども像を「湯沢町を誇りに思い、次代を担う、たくましく生きる子ども」とした。距離のある地区とも確かにつながる学園とするため、旧小学校での取組をもとに、キャリア教育を核とする学校づくりを進めている。出身の全町内に子どもが出かけてボランティア活動を行う「湯沢っ子絆活動」、地域を知る学習として三俣祭りへの参加や三国街道歴史探訪など、学年単位で地域に出かけて行う活動が主な取組である。また、家庭の協力を得て、3年から9年(中3)までが計画的、発展的に地域や事業所と関わり、子どもたちの夢づくりを進めている。こうした取組に地域から「学校が統合したら、学園が大勢で地域を盛り上げてくれて今まで以上に地域が盛り上がってきてありがたい。」「子どもが湯沢のよさやすばらしさを肌で感じる活動が実現し、みんなが笑顔になってきた。」などの声が届き、学園への統合のよさも感じてくれるようになってきている。
3 コミュニティ・スクールで地域と連携
湯沢学園は、コミュニティ・スクールの指定を受け、学校運営協議会を中心に、学園と地域が一体となる子育て環境の構築を進めている。現在のテーマは、「挨拶あふれる湯沢町」である。学園、関係機関、ボランティア団体等がこの同じ目標で活動を進めることにより、挨拶を軸とするオール湯沢の取組が少しずつ形になってきている。
4 おわりに
小中統合から四年目を迎え、湯沢学園の教育活動は新たな段階に入った。湯沢町が全国に誇る「越後湯沢秋桜ハーフマラソン全力応援プロジェクト」をはじめとして、これからも活動の開発、充実に努め、地域や家庭と確かにつながる学園づくりを一層進めていきたい。 |